- 定款の事業目的はどういった文言がいいの?
- 事業目的を確認する方法は?
- 定款を紛失した時の対策はある?
法人で古物商許可を取得する方!
申請に必要な定款には注意点が色々あります。
- この記事を書いた人
古物商許可専門の行政書士。
古物商許可の相談実績は1000件以上。申請実績は100件以上あります。
そこでこの記事では古物商許可申請に必要な定款について解説します。
この記事を読むことで、定款に関する一通りの注意点が理解できます。
定款の事業目的を確認
定款とは会社の基本ルールを定めた書類で『会社の憲法』とも呼ばれています。会社設立時に作成する書類です。
古物商許可の申請において、定款の事業目的に『古物営業を営む』旨の記載がなければなりません。
なぜなら会社は定款に定めた事業目的の行為しかできないからです。
定款の事業目的の文言
事業目的はどんな文言がいいのか解説します。
事業目的の文言は『一般的・抽象的な文言』と『具体的な文言』の2種類を併記しておきましょう。
ただし、どちらか一方だけでもOKです。
一般的・抽象的な文言
上記の文言だけでも申請は受理されます。
具体的な文言
具体的な定款目的例は以下のとおりです。
- 中古自動車の買取、販売及び輸出入
- 古本の売買
- 中古家電の販売および買取
買取、販売の文言は両方いれましょう。古物商は中古品を買い取って、販売する事業だからです。
買取、販売の片方だけだと申請が受理されない可能性があります。
売買であれば、売る、買うの両方はいっているのでOKです。
事業目的を確認する方法
法人の事業目的は『定款』に記載されています。定款は自社で保管しているはずなので探してみてください。
定款以外に事業目的を確認する方法は『履歴事項全部証明書』の取得です。
最寄りの法務局に行けば、600円で取得できます。履歴事項全部証明書は申請に使う書類なので早々に取得しましょう。
事業目的に『古物営業を行う旨』の記載がない場合
『古物営業を行う旨』の記載がない場合、次のいずれかの方法によって対処します。
- 事業目的追加の変更登記を行う
- 確認書を提出する
事業目的追加の変更登記を行う
事業目的を追加するには、株主総会を開いて定款変更の特別決議が必要です。
定款変更の特別決議の議事録を法務局に提出して変更登記を行います。
法務局に提出してから10日程度で手続き完了です。
確認書を提出する
確認書とは、今は事業目的欄に『古物営業を営む』旨の記載はないが、すぐに記載の追加をしますという書類です。
確認書を提出することで、事業目的欄に文言がなくても申請できます。
確認書のひな形は下記のリンク先からダウンロードできます。
≫参考:警視庁のサイト
定款はコピーの提出でOK
定款は原本をコピーしたものでOKです。提出の際は次の方法で対応してください。
- 定款をすべてコピー
- コピーした定款の左側2か所ホッチキスで止め冊子にする
- 各ページのつなぎ目に契印をする
- 定款の末尾に下記の文言を記載【株式会社の場合】
以上、原本に相違ありません。
令和〇年〇月〇日
株式会社〇〇
代表取締役〇〇 〇〇 ㊞
㊞の部分は法人の実印を押してください。
提出するのは『現行定款』
提出するのは現行定款(現在の定款内容)です。法人設立時に作成した定款を原子定款と呼びます。
原始定款を変更したら、その都度議事録を作成。原始定款と議事録を合わせた現行定款を提出します。
定款を紛失した場合の対策
申請に定款は必須です。しかし、紛失してしまうケースもあります。
紛失した場合の対策を紹介します。
公証役場に請求
株式会社の場合、定款認証を行った公証役場で『原始定款』の写しを請求できます。
ただし、保管期間は20年です。期間が過ぎると請求できません。
定款認証がない持分会社(合名会社、合資会社、合同会社)はこの制度を利用できません。
法務局で閲覧
法人設立から5年以内であれば、法務局で定款の閲覧ができます。
閲覧した内容をもとに再作成します。ただし、5年経過後は閲覧できません。
再作成
最終手段として、再び定款を作り直します。
登記事項証明書や過去の議事録を確認しながら作成します。その際は株主総会の決議が必要です。
定款の再作成は簡単ではありません。行政書士や司法書士に依頼することをオススメします。
法人の古物商許可申請は行政書士の活用がオススメ
法人の古物商許可は個人許可と比べて必要書類も増えるし、確認事項も多くて大変です。
手続きに慣れていないと多くの時間と労力がかかります。
ミスが生じると許可がおりるまで時間がかかり、古物営業の開始が遅れます。
行政書士が対応することで面倒な申請手続きから解放されます。早く確実に許可がほしいなら行政書士の活用はオススメです。
【まとめ】古物商許可申請に必要な定款について
定款は申請に必要な書類の1つです。
定款とは会社の規則を定めた書類で『法人の憲法』と呼ばれています。
まずは、定款の事業目的に『古物営業を行う旨』の記載があるか確認してください。
記載がない場合は事業目的の変更手続き、又は確認書を提出します。
事業目的の追加を行う前に文言について管轄の警察署に確認してから行ってください。
古物商許可の法人申請は手続きが複雑です。面倒な書類作成や書類収集などが必要で慣れていないと時間と労力がかかります。
行政書士が代行することで、面倒な書類作成から解放され事業の準備に専念できます。
古物商許可申請でお困りなら行政書士に相談
行政書士は申請者に代わって古物商許可の申請手続きができます。
申請書類の作成や書類収集を行政書士に任せることで面倒な手続きから解放されます。
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